ワンマンライブの会場内に屋台が設けられているのを初めて見た。っていうか、人の数が尋常じゃなかった。噂によると追加だけで1万5千人入れたとか。っていうか、フェスの時に巻くリストバンドを渡された。

 っていうか、フェスじゃんこれ。

 全てがフェス級だった、ミッシェルのラストライブ。事情があって、一人で会場にいた僕は、ボーっと並びながら、正直驚いていたり。

 ミッシェルとは、狂った餓鬼。

 これが、僕が好きだった時の彼等の、彼等のライブのイメージ。それも昔。今回のラストツアーの大阪や名古屋では、そんな彼等を垣間見する事さえできなかった。

 違った。

 思い出した。

 99年のエゾ。ド深夜の野外フェスでの彼等を見た時に思ったこと。ミッシェルとは、オーディエンスも含めてミッシェル・ガン・エレファントであり、全員が狂った餓鬼なんだ、と。

 幕張メッセは室内でこそあれ、フェンスの区切りが広かった。今までのミッシェルのライブのように、細々と区切っておらず、暴れてもスグにフェンスにぶち当たって冷めることがない。
 簡単に言えば、"ケガをしないよう"に区切られていたのが(僕が参加したアリーナでの)前回までのライブなら、"死なないよう"に区切られていた今回。それが良かった。

 Bブロック最前で暴れた。もちろん、モニター以外でミッシェルを見ることもできなければ、音だってアリーナだもの、良いわけはない。
 でも、気持ちよく暴れられた。それは、名古屋に劣るとはいえセットリストが良かったこと、暴れてもフェンスにブチあたらないこと、周りのヤツらが餓鬼みたいだったこと。

 頭がボーっとしてくる。

 すごいニタニタ笑ってる。

 ……ってか、オレ、頭狂ったかも。

 というのは、実は勘違いで。微熱を持ち合わせていたにも関わらず、暴れて汗だくになって、空調にあてられ、モノの見事に風邪をひいていたと気づいたのは、後日の話。

 なんにせよ、楽しかった。ずっと笑って、踊って、歌ってた。解散とか、どーでもよかった。っていうか、頭になかった。ずっと踊ってたかった。

 なのに。

 最後の最後で、やっぱり『世界の終わり』を歌った。餓鬼どもは、僕も含め暴れることなく、歌った。歌った。歌った。
 最後にアベが「ありがとう」と言ってた。KYOちゃんによれば、チバが歌につまったらしい。キューちゃんは、何も言わず去り、でも、その顔をシッカリ写したモニターには、言葉にできない表情をしていたことを、会場に伝えた。

 彼等がいなくなったステージを、拍手が包んだ。

 馬鹿か?

 これがロックか?

 馬鹿が、こんなもんロックじゃねぇ!

 ロックン・ロールがなにかは知らない。僕はロックではなくポップの人間だ。それでも、こんな最後ってあるか?
 拍手で、涙で、「ありがとう」で、よくできました?クソが、クソが、クソが。こんな最後があるかよ。

 そんな終わり方いらない。

 もっと、もっと、もっと。

 良いライブだった。本当に良いライブだった。ってか、ミッシェルってそういうバンドだったのかもしれない。もう見たくも無い。

 ロックン・ロール・サーカスが終わった。

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