AIR 『bicyclist』

2003年12月2日
「今日は口数が少ないね」

 会社の同僚に言われたのは、少し遅くなった昼食を食べている昼休みだった。
 「ご飯食べてるからね」と本当の質問から避けた答えは、彼を苦笑いさせるだけだった。

 この会社は好きだけど、今の仕事は僕が夢見た仕事ではない。ココが僕の場所ではないのだ。
 ここ数日、それを強く感じていたから、気付かないうちに、それが口数を減らしていたのかもしれない。

 それは彼に言うべき事でもないように思えて。

 AIRこと車谷浩司の歌を久々に聴いた。少し聴かないあいだに、ずいぶん自分の事を唄えるようになっていて。
 寺田康彦がボーカルだけレコーディングした『bicyclist』を聴いても、Spiral Lifeの頃の彼は聴こえてこなかったけど。

 『ミー』だの『ウィー』だの、似合わない旗なんか掲げるより、今よりもっと自分に唄えば良いのに。
 彼が好む政治的な歌の響く場所はドコだろう。彼も口数少なくなって、今のジャズテイストなポップに至ったのだろうか。

 ほら あっちフラフラ こっちフラフラ

 多弁でいる事の方が、似合わない人だっているんじゃないか。似た顔の彼の歌を聴きながら自分を省みた、そんな夜。

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